社会に出たばかりの独身者が保険を選ぶときのポイントは、何を基準に考えればよいのでしょうか?

保険とは、自分が亡くなったとき残された人が経済的に困らないように準備するものです。たいていの場合、独身者に死亡保障は必要ないということになります。(自分の給料で両親や兄弟を養っている場合は別です。)しかし、死亡すれば葬式代がかかりますので、最低限葬式代程度の死亡保障に入っておけば両親に経済的負担を掛けずに済みます。

必要なのは医療保険です。
健康だからと思っていても、事故にあったり病気になるのは年齢を問いません。仕事のストレスや過労から体をこわし、突然入院するケースも多いようです。
入院はそれが数日であれ、さまざまな出費がかさみます。さらに入院が長引けば、仕事にも影響がでて、収入が減ってしまうことも考えられます。いつ退院できるのか分からないのに出費がかさみ、収入が減ってしまっては治るものも治りませんね。ですから、若い人も必要最低限、医療保険(入院保険)には入っておきましょう。

年代を問わず、死亡原因のトップはガンです。日本人の2人に1人がガンにかかり、死因の1/3がガンです。とくに、20代後半から30代の若い女性に子宮頸ガンが増加傾向にあります。貯蓄が十分でないときにガンで入院・治療となると、経済的負担も大きくなります。そんな万が一も考え、ガン保険の加入も検討してみてはいかがでしょう。

また、これからの結婚なども想定し、貯蓄や保障の土台を作っておくことも大切です。なかなか貯蓄ができない人は終身保険に入っておけば、保険料払込み終了後に解約して、老後の資金にもできます。また、終身保険には三大疾病になったときに保険金が支払われるタイプもありますので、そちらも考慮してみてはいかがでしょう。

終身保険は貯蓄タイプの保険です。つまり、保障と同時に貯蓄機能も備えています。若いうちから終身保険で貯蓄を始めるメリットは、運用期間の長さにあります。たとえば、20歳から60歳までの40年間終身保険に支払った保険料が、60歳で解約した場合122%戻ってきます。
しかし、40歳で加入し60歳で払込み終了して解約しても110%にしかなりません。お金の運用には「金利」「積立額」「期間」の3要素がからんできますが、「期間」が及ぼす影響がいちばん大きいのです。